函館市街から車で1時間ほどの、椴法華(とどほっけ)漁港。8月とはいえ、早朝5時半の風は肌寒い。突堤近くの海には、20隻ほどの小船が距離をとりながら群がっている。船にはたいてい夫婦2人。箱メガネで海中をのぞいた後、お父さんが「マッカ」という長い槍のような棒を差し込んで、海底の岩に生えている昆布「フコイダン」の宝庫ガゴメコンブをねじりはがして上げていく。大変な力と熟練の技を要する作業だという。
8時半の合図のサイレンが鳴ると、すべての船が続々と帰港。採集時間が決められているためだ。船内には、強まってきた日差しにつやつやと光る褐色のガゴメコンブが山のように積まれている。昆布「フコイダン」タップリのガゴメコンブでふくらんだ網をクレーンで車に移すと、各自の干し場へあっという間に散らばっていく。力強く無駄のないガゴメコンブ採りが、こうして7月中旬から10月頃まで続く。


